Mystery Paradise

元は今はなきアサヒネットのmystery paradise 会議室の分室のつもりだった。haha

003【Cakeaterのブログから】A redbird Christmas

この暑さの中でクリスマスてのも妙だけど、まあ、読んだんだからしかたあんめい。

ファニー・フラッグ「レッドバードのクリスマス」

バツ一、一人暮しの五十二歳の男が、医療年金でシカゴで暮していたのだ。ある冬、医者が「君の肺気腫は非常に状態が悪い、このシカゴの今年の冬は越せまい。おそらく、クリスマスまでも心臓は持たないだろうし、風邪引いたら、そこまで。すぐに、南へ転地することをすすめるけど、それでも、もって一年、長くて二年かな」と宣告した。
元々孤児でキャンベルスープ缶を持たされて捨てられていたところからキャンベルと名づけられたオズワルド・キャンベルは、即座に、転地先を探す。医療年金で暮しているから贅沢はできないので、アラバマ州のロストリバーに下宿先を見つけた。
そこで最後のクリスマスと思っていたクリスマスを住民に暖かく迎えられて、たっぷりと味わい、ドラッグストアの飛べないレッドバードのジャックとも仲良くなるうちに冬を越せた。
さて、生き延びてみると、時間潰しの趣味がない。アイリッシュだったから、暇は酒に溶かして飲んできた人生だった。そこでバードウオッチングを始め、ついに鳥の絵を描き出した。
そこへ、川向こうのクレオールの少女が、飛べないレッドバードを見にやってきた。彼女はひどいビッコだった。出産時に子宮の中でひっかかったのを産婆が強引に引っ張り出したための後遺症だった。
少女パスティはすぐにジャックと親友になり、オズワルドとも仲良くなった。彼女の世話をしていたクレオールの家族は、別の土地に移るときに、彼女を厄介払いしてオズワルドの家主のフランシスに預けて行ったので、町の住民はみなこの少女を大事に育てようと思いはじめた。
ただ、あまりにビッコがひどいために子供たちから意地悪をされるので、フランシスとドラッグストアの店主のロイとオズワルドは、医者に相談してみた。
「骨盤が四つに割れているので、今でも動く時は激痛がひどいはず」と医者は言った。パスティが痛みを口にしたのを聞いたものは誰もいなかった。
「このまま、体が成長していくと、その折れた骨が神経を圧迫して動けなくなり20歳までに死
ぬだろう」と医者は言った。「ただ、アラバマ州都には名医がいるから、彼に手術してもらえば、助かるだろう。」
鳥の医者になって、ジャックの羽を直すという夢を持っているパスティを助けるために、地域のコミュニティは募金をはじめる。

まあ、ここから先は、ケーキーターのblogを読めば粗筋が書いてあるのだが、
http://blog.goo.ne.jp/hisamtrois_e/e/dad4adc0d802e48e5478db7c728b7f45
そのうち翻訳もでるでしょうから、そこで、ジーンと感動してください。

いやあ、いいんだなあ。映画にもなるかもしれません。ラストシーンは、CG使いまくらないと、とても実写では不可能なものですけど。
こういうハッピーエンドのなだそうそうのお話ってなかなかありません。
人は誰も死なないですよ・・・死んでしまうぽっぽ屋みたいなのはぼくはすきじゃあありません。

ミステリ舞踏派久光
mystery/salon #2683にもアップ。