Mystery Paradise

元は今はなきアサヒネットのmystery paradise 会議室の分室のつもりだった。haha

004 薔薇のマリーが戻ってきた

新谷かおるの新作「クリスティ・ハイテンション 1」がMFコミックで出ました。
シャーロックホームズの一族のミステリというのは、数多いですけれど、これこそぶっちぎりに楽しい。

主人公はホームズの姉の一人娘のレデイ・クリスティ・クリスタル・マーガレット・ホープ、御年10歳。(典型的ロリコンおたく狙いのキャラ設定ですね)
ストーリーは、この天才少女がホームズの事務所に出入して、ホームズと五分以上の推理ゲームを展開して、事件の解決のところで、クリスティのボディガードみたいなスーパーメイドが活躍して犯人を捕まえるというのが新味。

確かに、ホームズもアクション得意ですが、ロジックマジックを言葉で見せてくれる原作のイメージが強いから、スーパーウーマンアクションが割り込んでクライマックスをさらっても不思議と違和感がありません。

それよりも、あの薔薇のマリーが二挺拳銃をメイドエプロンの下につけて復活です。ひょっとして、メイド着の下に薔薇の刺青が隠れているかなという気もしてきます。最初はマリー隊長の部下のアメリカンガールのノーラをたしなめるしとやかさで猫をかぶっているんですが、謎を解かれて血迷ってクリスティに向かって拳銃を抜いた男へ、一瞬にエプロンを跳ね飛ばして、一発。きめ台詞は、
「祈れ!!地獄の門はわたしが開けてやる!!」

マリー隊長と一緒にもどってきた、不良女傭兵のノーラの武器はコルトバイソンでもなく狙撃銃でもなく、マシンガンでもなく、昔キリストをぶちのめしたという先割れの対人鞭、フラグルム。どちらかというと、いつもクリスティと一緒に動くから、目立ち度は、マリー隊長=ホプキンスメイド長よりも目立ってます。寝るとき以外はこの鞭をメイド服の中に隠し持っているのです。
第一話でストリートギャングに囲まれて、
「ああん、やっぱり女の子の一人歩きは危険だわア。昼間からこんなにたくさん。。。鴨がいるなんて」とブリブリ一転、ニッと笑い、男たちをぶちのめし、逃げかける男に「声をあげても、誰もこないんだろ・・・ここ・・・」という迫力。
「しけてんなあ。3人で2ポンド半かよ。稼げるといったくせに。男の人って本当にうそがうまいんだから」

ハウスキーパー(女執事みたいな使用人ナンバー1)のコネリー夫人に、家庭教師のグレイス・ダンバーと、次々とマリー隊長の部下みたいなのが登場してくるから、そのうちたぶん、旧キャラが勢ぞろいするかな。。。という楽しみがあります。

ミステリ舞踏派久光